ご挨拶

短檠(たんけい)

昔の室内用灯具の一つ、低い柱の上部に受け皿があり、
下の台は長方形の箱になっている、
現在では茶の湯の席の夜噺(よばなし)などで用いられる。

_どうかお茶でも召し上がりながら
     ゆっくりと読んでください_
               ・・・老人から若い人へ・・・


 映画やテレビで昭和史に関連したことが語られるとき、あの頃の事実とはかなりかけ離れた内容となっているのを見て、忸怩たる思いに駆られるのは私だけであろうか。


私は昭和5年の生まれであるから、戦中、戦後のことはかなり正確に思い出すことが出来る。最近の若い人や戦後教育を受けて育った人には、自虐史観というか、戦前、戦中の日本はとんでもない国であったかのように思い込まされ、自分の国に誇りが持てなくなっている人たちが多く見られる。このままでは日本はやがて滅びてしまうのではないかと私は恐れるようになった。


国難ともいえる東北の大震災を目の当たりにして、今こそ正しい日本の歴史や文化を見直し、いざという時には日本人の底力となり、心の拠り所ともなってきた武士道の精神を取り戻したい。

戦後における日本の教育は戦勝国によって著しく変更させられ、公よりも個人を重んじるという個人主義が徹底してきたためか、われわれの世代から見ると随分とだらしない日本人が増えたように思われる。
戦前、戦中の日本は今よりは貧しかったけれど、決して暗い時代ではなかった。子供たちは常に嬉々として希望に満ちていたし、周りは人情に溢れた人たちがいつもいて明るい世の中だった。


 今の日本では近現代史観が大きく二つに分かれていて、互いに罵り合っているのは大変不幸なことだ。私のような考えの持ち主は右翼であると罵倒されるかも知れない。それを覚悟の上で、定年退職後、思いつくままに書いておいたエッセイなどもそのままにしておくのではなく、今の若い人たちにも読んで頂きたいと考えるようになった、傘寿が過ぎて、すでに半年、この機会にこのブログを立ち上げ、これから思いついたことなども書き綴って行きたい。