2011年10月28日金曜日

TPPへは参加すべきでない

   TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加をめぐって与野党共に賛否が分かれて激しく対立している中で。多くの大新聞は問題点を農業問題に絞ってTPP参加に賛成しているように見受けられるが。私は反対である。

 TPP2015年までに農産物、工業製品、サービスなど全ての貿易障害を撤廃するというものであり、その本質は農業や税関だけの問題ではなく、規制緩和によって何もかも市場にゆだねるという市場原理主義、強欲資本主義の強行である。

これに参加することは関税自主権の放棄とも言えるものであり、我が国にとって重要なのは、農作物のほか、サービスに金融、法律、医療、労働、保険、公共事業などまでが含まれていて、国内規制は片端から非関税障壁として撤廃を求められることである。

この結果、米作農業は崩壊して日本の美しい田園風景が喪失するばかりか、国民皆保険は保険業参入の非課税障壁として壊され、外国企業の公共事業参入によって地方は疲弊、安価な外国人労働者の大量流入で失業者は激増する。

 「鎖国しては飯が食えない」という政治家もいれば、経済的メリットは何もないという政治家もいるが、いずれもその本質が分かっているのだろうか?全てが市場原理主義ではこの日本が日本ではなくなるのである。私は、それぞれの国がそれぞれの風物や伝統文化を維持できる穏やかな世界であって欲しいと願う者である。

今こそ野田総理は決断して、与野党の有志と共に、TPP不参加を内外に宣言してもらいたい。

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