2011年5月21日土曜日

◇ 「日本人の誇り」

 最近、私が読んだ本の中で特に感銘を受けたのは藤原正彦氏による「日本人の誇り」という本である。藤原氏は彼の父である新田次郎氏(本名;藤原寛人)が当時、気象庁の役人として旧満州国の新京に勤務していた頃の昭和18年に旧満州国の新京で生まれた。終戦直後、彼の父はソ連に抑留され、彼はその兄や妹とともに母親(藤原てい)に連れられて1年もかかって帰国している。このときの状況はその母親の著書「流れる星は生きている」に詳しい。

 藤原氏は東大出身の数学者であり、御茶ノ水女子大の教授であった。彼は先に「国家の品格」で一躍有名になり、その後、「この国のけじめ」という本も書いている。数学者であるのに、よくここまで昭和史を調べたものだと感心する。 
 彼は私が小学校を卒業した年に生まれた人であるのに、彼の考えというかその思想は90%以上が私と同じであることに驚く。

 私はまだ彼に会ったことはないのだが、機会があればお会いして見たいものと思っている。彼の著書を若い世代の人たちも是非読んでもらいたいものである。

1 件のコメント:

  1. 古稀のMG2013年7月22日 22:01

    お勧めにより、購入しました。このような見方があるのかと驚きました。

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